こんにちは。51期十大学合同セミナー運営委員長の山本峻佑と申します。

 十大学合同セミナー、いわゆる“十大”は「本当の学習、価値ある交流」という理念のもと、複数のセクションに分かれて集団での論文執筆活動を行う学術団体です。冷戦の只中にあった1973年より、折節の国際情勢に合わせたグランドテーマのもとに、活力あふれる学生たちが集い、議論を重ねてきました。昨年は50年という節目の年を迎えましたが、これまでの歴史や伝統を引き継いでいくのと同時に、また新たなる50年を迎えるにあたって、様々な挑戦を行う時節であると考えます。 

 いずれにせよ、非常に多くの方からのご協力を賜りながら、51期の運営に勤しむことが出来ております。略儀ながら、十大の活動にご協力いただいている先生方、OB・OGの皆様に厚く御礼申し上げます。 

 さて、十大に参加する、あるいは参加したいと考えている皆さんに一つの問いを投げかけたいと思います。ずばり、十大の活動を通して得られるものとはいったい何でしょうか。十大は「学術団体」ですから、学術的な知識や思考力が得られる、あるいは、論文の作法や執筆に向けた準備の仕方が身に付くということに焦点を当てる方もいることでしょう。もちろん、100日間の執筆活動を通じて、そのような力は自然と身に付いていくことになりますし、今後の学術的な活動に向けて大きな糧になることは間違いありません。 

 しかし、私は昨年(2022年、50期)の十大に参加した者として、十大から得られるものとしてより価値が高いと思うのは、共同で執筆することで得られる経験や、経験自体から湧き出る自信、そして何より、同じセクションの人との出会いであると考えます。もちろん、集団での執筆は多くの困難や苦悩を伴いますし、時には意見の違いや衝突が生まれることもあるでしょう。それでも、そのような試練を切り抜け、皆さんが100日間の執筆活動を乗り越えた時に感じる達成感と周りの人々と共有する充実感は、言葉や指標に表せない貴重な「経験」と「思い出」を皆さんに与えるものと確信しております。

 コロナ禍に苛まれたこの数年、まだ大学生としての生活に“物足りなさ”を感じている方、他大学の学生と学術的な議論を行うことで交流を深めていきたい方、学術的な見識や思考力を研鑽したい方、大学生として“集団での執筆活動”という一大イベントに挑戦したい方、この「十大」の世界に飛び込み、大学生生活の一端を懸けてみませんか?言うまでもなく、学術的なレベルや属性、如何なるバックグラウンドも問うことはありません。 

 活力あふれる参加者の皆さんとの100日間を心待ちにしております。

学術団体 十大学合同セミナー 51期運営委員長

山本 峻佑

十大学合同セミナー51期運営委員 執行部