前回のブログに引き続き、AFPWAA企画の各セクの中から1人選ばれる”部門賞”の5人にインタビューをしました!
写真と共に、5人の考えや今後の十大の活動に向けた意気込みをご覧ください。
難民セクション 土屋敦規さん
『次世代への十字架』 (Aaref WATAD / AFP)
✔️その写真を選んだ理由
僕が所属する難民セクションの特徴は人を直接扱うことだと思っています。そのため、今回写真を選ぶにあたり「人、ひとりひとりにフォーカスすること・難民側の視点に寄り添うこと」を重視しました。難民キャンプは一時しのぎであると否定的でした。しかし、キャンプでは難民一人一人の生活があり、そこで人生の大半を過ごす人々がいます。残すべき1枚という点も踏まえ、今回選んだ子供の写真はその様な現状を表していると思いました。
✔️ワークを通しての気づき
知識を深めるに際して、本を読み字面だけを追っていくと、リアルな難民の現状をイメージしにくくなります。難民はどこか遠い存在であると感じてしまいますが、写真を選考し、リアルタイムの現状を見ることでより優先的に取り組むべき問題だと思いました。写真という記録が今後の取り組み成果の評価基準になるような気がします。
✔️今後の執筆に向けての意気込み
論文に説得力を持たせるのはもちろんですが、読んだ人が難民問題をより身近に感じたり、興味を持つようなものを書きたいと思っています。すでに2ヶ月が過ぎ、残り1ヶ月になりましたが、事例研究など細かいところまで妥協せず、セク員のみんなと協力して、最後まで諦めずに自分達の納得のいく論文を書けるように頑張りたいです。
貿易セクション 金澤悠伎那さん
『甘くない』
(ISSOUF SANOGO / AFP)
✔️その写真を選んだ理由
私は「記憶に留めておきたい=まだ認識不足の問題」と考えました。先進国の多くの人がフェアトレードという言葉を知っているけれど、世界的に深刻な問題であることを本当に理解している人は少ないのではないかと思いました。この写真からは、児童労働という問題と貿易に関する問題という二つのまた認識不足の問題を読み取ることができたことが最大の決め手となりました。
✔️ワークを通しての気づき
私は、多くの情報の中から自分が欲しい情報を探し出すことは本当に難しいなと思いました。たとえ一つのテーマに絞っても、それに関係した写真はたくさんあるので選ぶのにとても苦労しました。「これだ!」と自分が納得できる情報を探し出すためには、情報の精査が必要だということに気づかされました。また、様々な視点から物事を考えることで思いもよらないことから欲しい情報を手にすることができるということもわかりました。
✔️今後の執筆に向けての意気込み
何度も論文案を考察してきましたが、1番大切なことは自分たちが何を書きたいのかということをはっきりとさせるということがわかりました。これから執筆にむけてたくさん悩み、色んな議論が展開されると思います。しかしそんな中でも、しっかりと軸をぶらさずに自分たちが本当に書きたい論文を完成させることができたらいいなと思います。
資源環境セクション 加山瑶子さん
『見捨てられた幼稚園』
(Sergei SUPINSKY / AFP)
✔️その写真を選んだ理由
私はゼミで震災について学んでいるため、それに関する記事には興味がありました。また、この衝撃的な写真を見つけた時に、人形の目が何かを強く訴えかけているように感じました。私は、この人形が何を思っているのか、何を伝えたいのかを考えてみたいと思いました。
✔️ワークを通しての気づき
私は、このワークをするまでチェルノブイリ原発事故についての知識がほとんどありませんでした。私は、この写真に決めてからチェルノブイリ原発事故がどのようなものなのかを調べました。すると、私が想像していた以上に酷い事故であり、今でも復興が進んでいないという事実を知りました。もうこのような事故が起きないことを願うとともに、起こさないためにはどうすれば良いのかを私たちで考えていくことが大切だと思いました。
✔️ワークを通しての気づき
執筆活動も残りあと約1カ月で本当にあっという間ですが、このワークで学んだことや得られた知識を残りの執筆活動に生かして頑張りたいと思います。
平和構築セクション 井手ひかるさん
『食卓』
(Biju BORO / AFP)
✔️その写真を選んだ理由
平和構築セクションでの活動で平和とはいったいなにかを様々考える中、ふと思い返してみたとき、一番身近で私が平和だなと感じられる瞬間は家族であれ友達であれ誰かと楽しく食卓を囲めるということだと思いました。技術が発達し、人間が生きやすい世の中になっているようだが、世界ではまだまだ解決しなければならない問題が山積し、紛争地域や貧困な地域ではご飯を食べることさえままなりません。一方、食事に困らない日本や先進国と呼ばれる豊かな国でも、家族と食事を楽しむ機会が少なくなっているように感じます。そこで、このような複雑な食事を写しているこの写真を選定しました。
食事を楽しむことができる日常を取り戻すこと、またそういった日常を当たり前にできることそれが世界に平和をもたらす第一歩になるのではないかと思います。
✔️ワークを通しての気づき
同じ一つの写真でも人によって様々な捉え方ができ、そこから考えられることは無限にあるのだなと感じました。私自身も写真をみて色んな印象をもち、さらに他の人の投稿を参照しても、このような捉え方もできるのだなと感心しました。
また、平和についても勉強をすると小さなところを見られなくなってしまっていて、今一度平和の根本を見直すことができたように感じ、本当に良い機会だったと思いました。
✔️今後の執筆に向けての意気込み
今回このように賞を頂けて本当に光栄に思います。約2か月間が過ぎ、どうしたらセク員全員の意見を反映させたより良い論文をかけるのかを念頭に活動してきましたが、平和構築の根本の部分を今回のワークを通して改めて実感でき、平和構築の根本を見失わないようにこれからも頑張っていきたいと思います。残りの1か月間、セクション代表としても一人のセク員としても根気強く最後まで良い論文を書けるように取り組んで行きたいと思います。
テロリズムセクション 川内佑馬さん
『朝日か、夕焼けか』
(Rami al SAYED / AFP)
✔️その写真を選んだ理由
今回の写真の選定基準は、テロ犠牲者や悲劇を表現した直接的な写真を使用しないことだった。
理由としては、私が調べた限りではテロを取り上げた写真は数多く収録されていたものの、その多くがテロの残酷な仕打ちへの怒りや悲しみを前面に押し出した被害者の写真などが多く、その光景や残虐な現場の姿は日本にいる私にとっては日頃のメディアで報道されているものと大差がなかった。
あくまで日本に住む自分にとって最も「記憶に残る」写真はテロによって日常が一瞬にして破壊される瞬間やその衝撃であり、それを如実に表した写真としてこの写真は最適だったからだ。
✔️ワークを通しての気づき
ワークを通しての気づきとして、世界中でこれほどまでの写真や動画が撮影され瞬く間に更新され続けることへのある種の懸念だった。
選定を終え、選定理由の記述に取り組み始めたその瞬間から新しい魅力的な、目を奪われるインパクトある世界中の「今」が流れ込んでくる。その流入する速度は明らかに思考の追従できる限界を超えていた。常にセンシティブな映像が蔓延する現状は、良い面も悪い面もあると承知しているが、それでもこれが人々の中で常態化することで、ある側面では過激派のような思考すれば不可解だが、感情では共感しえる現象も拡大しやすくなるのではと考えると懸念がよぎる。
✔️今後の執筆に向けての意気込み
現在頻発するテロの1つの特徴として、SNSやネットを介した思想伝播が挙げられる。そのような現象を理解する上で、今回のワークで気付いたことや学んだことは大きな収穫だった。
テロが個人の内面から国際社会全体を掘り下げる必要のある難しい問題であるだけに、ぜひ今後あらゆる側面から分析し、テロの本当の理解と解決に方向性を示す論文を執筆したいと思う。
5人の皆さん、部門賞改めておめでとうございます!
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